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初めての楽屋花とフラワースタンド

2023年の9月、推し活動の一環として声優の立花日菜さんのライブに初めて楽屋花とスタンド花を贈りました。

お花贈ってみたいなと思っている方々へ、ご参考になるか分かりませんが、一連の流れをご紹介します。

贈りたい公演

声優さんのライブでは楽屋花やスタンド花(フラワースタンド、以後フラスタ)を贈る文化があります。

立花さんのファンになって数年、自分もいつかは贈りたいな……と思っていました。

ここで、楽屋花もスタンド花ももちろんお花だけで構成してもいいのですが、声優さん自身や演じているキャラクターのイラストをパネルにして構成に組み込むのが一般的になっています。そして、自分で贈るならイラストは自分で描きたいと思いました。

 

しかし私は別に絵師でもなんでもないので、フラスタに載せるパネルなんて描こうと思ったら膨大な時間がかかります。その工数を考えるとすべてのライブで贈るというわけにはいきません。そんなわけで今回は間に合わないな、今回も間に合わないな……と毎回先送りにし続けて、贈りたいと思い始めてから2年ほど経過してしまいました。

 

これではいつまで経っても実現できないのでとにかく覚悟を決めるしかない、と思ったのが今年の春。9月にライブが二つあるので、そのライブでは必ずお花を贈ろうと決意したのでした。

その9月のライブ、9/9はアイマス、9/16はウマ娘のライブ。フラスタを両方に出すのは無理なので、どちらかは楽屋花、もう一方をフラスタにしようと決めまして、ではどちらをフラスタにするか……と考えると、コンテンツに対するキャラクターの人気向上という意味ではウマ娘に出すべきだな、と思いました。最初のアイマスのライブには楽屋花を贈ることにしましょう。

 

レギュレーションの確認

さて、最初にすべきなのはレギュレーションの確認です。ライブによって楽屋花/フラスタ受付の有無が決まっていますから、まずはそこが分からないと計画もできません。

今回、例えばアイマスのライブでは以下の案内がありました。

プロデューサーの皆様におかれましては、毎回心のこもったフラワースタンド・楽屋花・プレゼントをお贈りいただき、出演者・スタッフ一同心より感謝しております。
本公演では、「フラワースタンド」「楽屋花」「プレゼント」の受付をいたします。
ご自身で祝花を手配される際には、以下の注意事項を必ずご確認の上お守りください。

https://idolmaster-official.jp/live_event/cg_shoutoutlive/

 

ということで目論見通り楽屋花を贈れることになって一安心。また、ウマ娘のライブの方もフラスタの受付を行っていました。

楽屋花やフラスタはそれぞれ大きさなどが決められていますので、お花屋さんに注文する際にはレギュレーションをしっかり把握して伝えることが必要です。

 

お花屋さん選び

では、次にお花屋さんを選びましょう。

まずはフラスタを出せるお花屋さんを探しましょう。フラスタといっても一般的には店舗の開店祝いのようなお花だけのフラスタしか対応していないお花屋さんが多いので、事例ページがあるお花屋さんで、オタク向けのフラスタを出しているかどうか調べる必要があります。

また、ここで注意すべきは現地への配送ができること。東京近郊しか配送できないお花屋さんに名古屋公演の花を注文するわけには行きませんしね。

それと、楽屋花は送りっぱなしでOKというケースが多いかと思いますが、フラスタは配送とともに回収も求められるのが一般的です。オタク向けのフラスタを出しているお花屋さんなら大丈夫だと思いますが、回収までしてもらえるかは必ず確認しておきましょう。

今回私が選んだお店はこちら。

www.sakaseru.jp

 

お花屋さんを決めたら早めに注文を入れます。

当然ながらお花屋さんにもキャパがあるので、同じ公演に出せるフラスタの数には限りがあります。注文が殺到すると早々に締め切られてしまうので、できればライブの2ヶ月前くらいには申し込んでおくのが安心です。

しかし私が最初の楽屋花を申し込んだのはライブまで1ヶ月を切った8/17。ですのでこの後は常に時間に追われることになったのでした。

 

デザイン・イラスト・パネル印刷 楽屋花編

ではまず楽屋花から着手しましょう。Sakaseruさんは最初に概要を伝えた後、詳細は担当のフラワーデザイナーさんと詰めていくスタイルになっています。

楽屋花はサイズが40x40cmと決まっていてあまり工夫の余地がなく、先例を見てもオーソドックスな配置が多いようでしたので、デザイナーさんには以下のイメージ図を送りました。

立札(祝 ご出演 ○○役 △△様)は、こだわりがある場合は自分で作って送ることになりますが、今回は時間もないのでデザイナーさんにお任せ。

いい感じに作ってもらえました(^-^)

 

さて、ここまではいいとして問題はイラストボード(パネル)です。

こちらは本当に苦労しました。イメージだけはざっくり決まっていたのですが、前にも書いた通り自分は絵師ではなく別に絵が得意なわけでもないので仕上げるのに時間がかかることかかること……

最終的にパネルは印刷してデザイナーさんに送って取り付けてもらいます。デザイナーさんへの到着リミットが9/5、そしてその前に印刷してもらって配達、という行程もあるので、遅くとも9/1には完成していなければなりません。更に言うと、この後にフラスタ用のイラストも描かないといけないので、9/1までこちらに使ってしまったらフラスタの方が完成できなくなってしまいます。

 

そんな訳で自分なりに頑張って急いだのですが、それでも何とか仕上がったのは8/28でした。

できあがったイラストはこちら。左がキャラクターで右が声優さんのつもりです。

※一寸の虫にも五分の魂ということで、この構図には自分なりに意味があるのですが、それはファンレターで推しに伝えることにします。

 

こうしてイラストができたら、印刷業者さんに頼んでパネルにしてもらいます。こちらは定番の業者さんが何社かありまして、私が頼んだのはプリオさん。

www.oleshop.net

こちらで、等身大パネル(屋内向け)発泡パネル ⇒ パールフォト紙+UVグロスラミで仕上げてもらいました。イラストの横幅はフラワーデザイナーさんと相談して173mmに。イラストの縁取りはカットラインで、これにそってカットしてもらいます。

印刷・カットしたパネルはプリオさんから直接デザイナーさんに送ってもらって、これでこちら側の作業は終わりました。

 

そしてライブ前日の9/8に現地に納品していただいた作品がこちら。

この時になって初めて自分も作品(の写真)を見るのですが、お花が凪のイメージカラーそのもので、こちらの想定を形にしてもらって満足でした(^-^)
こうして無事に初めての楽屋花を出すことができて、嬉しいというか安堵の気持ちで一杯です。

費用は諸費用込みでお花が12,600円、パネルが3,146円で総額15,746円でした。

 

デザイン・イラスト・パネル印刷 フラスタ編

さて、ウマ娘の方の作業も並行して進めなければなりません。こちらもSakaseruさんにお願いすることにして、注文を入れたのは8/19でした。

楽屋花とは異なり、フラスタはデザインに考える余地が沢山あります。お花は一段にするのか二段にするのか、バルーンや不織布は使うのか、などなど……

ですが今回は初めてということもあってシンプルにイラストとお花だけでいこうと思いました。ですのでこちらはデザイナーさんへイメージ図は提供せず、全体的なお花のイメージのみ伝えています。あとは頑張ってイラストを用意するのみ。

 

そして当然のようにイラストは大苦戦しました。

着手できたのは楽屋花のイラストの印刷発注が終わった8/29、フラワーデザイナーさんに届けるリミットは9/12。9/9の朝からはアイマスのライブで名古屋行きで、帰ってきてから印刷に出すと9/12に間に合わなくなってしまうため、9/9の朝の出発前には印刷業者さんに印刷を頼む必要があります。ですので時間は一週間ちょっと。平日は仕事でヘロヘロになっているので作業は休日のみですが、それだと実質3日しかなくて終わらない……!

ライブ前の最後の休日である9/3昼の進捗はこれ。絶望的です。

さすがにこりゃだめだ……ってことで1.5日ほど有給を取りましたが、

タイムリミット24時間前の9/8朝でも進捗50%未満。正直この頃は最悪お花だけになるのもやむなしか……なんて思っていました。

ですがここでいったん出社して午後休暇で帰宅し、後はメガシャキを片手に夜を徹して描いていって……

何とか完成! このイラストは今回のライブ衣装をまねて描いていて、本当はもっと装飾がいっぱいあるんですがそこまでは手が回りませんでした。とはいえひとまず終えられて本当に開放感でいっぱいに。

そんな開放感と徹夜のハイテンションと寝不足のダメージで臨んだアイマスのライブは、気持ちいいのと悪いのとでテンションがめちゃくちゃでした(笑)

 

こちらのイラストはフラワーデザイナーさんとの相談で横500×縦600mmで発注。300dpiにしたのでピクセルサイズとしては5906*7083とかなり大きめになりました。ただ実際には少し離れたところから見ることになりますので、プリオさん推奨の200~250dpiで問題ないと思います。今回もキャラクターの形でカットしてもらうため「等身大パネル」として発注しています。今回はカットラインはつけませんでしたが、いい感じにカットしてもらえました。

 

そして実際に会場に飾られたフラスタがこちら。

イラストがでかい(笑) お花はサトノダイヤモンドのイメージカラーである黄緑にサブカラーの黄色を入れてもらうようにお願いしていて、まさにイメージ通りに仕上げていただきました(^-^)推しが好きだと言っていた紫陽花も入れてもらえてうれしかったな。ご覧の通りお花の下には装飾が一切ないシンプルなフラスタでしたが、意外と好意的に見てもらえることも多くてよかったです。

費用は諸費用込みでお花が51,660円、パネルが4,383円で総額56,043円でした。ちなみにお花自体の値段は40,000円で、他の事例も見ていると今回のようにお花が一段なら25,000~45,000くらいが相場のようです。二段にしたりとにかくお花でいっぱいにしたいなら80,000円↑になりますね。

 

あとがき

フラワースタンドの企画をされている方はたくさんいますが、一方でフラスタ企画の体験談はあまり見つからなかったので、少しでも参考になればと書いてみました。

今回、楽屋花もフラスタも初めてでしたが、人生なんでもやってみるものですね。実際に終わった今となってはやって良かったなと思います。(もちろん推しがどう思ったかが一番重要ですけど。迷惑になってなければいいのですが)

締め切りに追われながら絵を描いたのも久しぶりでしたね。9/8の夜から9/9の朝までの追い詰められた中での進捗スピードは我ながらすばらしかったです。最初からそのスピードでやってればこんな苦労はしなくてすんだんですが……

なお、今回は紙一重で成功したものの、本当にギリギリの戦いでした。もし今後楽屋花やフラスタを出そうと思った方は、上で書いた通り2ヶ月前には発注できる勢いで進めることをお勧めします。