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登山とマラソン、ときどきゲーム

第1回 OSJ会津磐梯山ウルトラマラソン

2022年6月5日。

3週連続ウルトラマラソン、今回の舞台は福島の名峰・会津磐梯山です。

65kmの部への出場。記念すべき第1回大会、どんな大会になるのか楽しみですね。

※37kmでリタイアの記録です。

 

どうしてこうなった

まさかの3週連続ウルトラ。

一戦一戦に自分の全てを出し切れる真剣なランナーさんなら、ウルトラマラソン3連戦はもちろん2連戦すら無謀すぎて計画しないと思います。私は根性がなくてレースで全力が出しきれないのでその分だけ連戦でも余裕があるとは言えますが、もちろん3週連続でウルトラマラソンに参加できるなどとは思っていませんでした。というより、もともと5月のウルトラはこの一戦だけのつもりでした。

それが、数年前に申し込んだまますっかり忘れていた野辺山と三浦が繰越で今年に回ってきて、気づいたらこんなスケジュールになってしまったのです。

 

なので3連戦が決まった時は、こりゃ磐梯山はDNSだな……と思っていたのですが、実際に野辺山と三浦を終えてみると筋肉的なダメージはほとんどなく(お腹の調子はとても良くないですが)これならいけそうだなと感じました。

せっかくの初回大会ですし、やれるだけやってみよう。そう思って決戦の地に向かったのでした。

 

今回の宿泊は贅沢

この大会は受付は前日のみです。ということで土曜日は翌日のゴール会場となる猪苗代町総合体育館(カメリーナ)へ。

ここでゼッケンを受け取ります。

それにしても猪苗代は寒いですね!栃木を出た時は26℃あって暑っつい!と思っていたのに、ここは17℃しかなく寒さに震えました。明日は体調管理に気を遣いそうです。

 

ここから栃木に帰って明日また戻ってくるのは面倒なので、今日は現地に泊まります。今回のお宿はこちら、アクティブリゾーツ 裏磐梯さん。

こうした郊外のレースでよくあるのが、現地で泊まりたくても一人用の宿がないこと。民宿もリゾートホテルも大抵二人以上なので、ソロだと困るんですよね。

ですがこちらはこんなお部屋なのにシングルで泊まれてとてもありがたかったです。それでいてお値段はリーズナブルで文句のつけようがありません。

なお、今回は前泊のみでしたが、余裕がある方はぜひ月曜日を休みにして二泊されることをお勧めします。というのは、大会が終わる時間が遅いので、その頃にはこの辺の温泉は営業が終わっちゃってるんですよね。私はリタイアしたので相当早く終わったのに、それでも間に合いませんでした。ウルトラの大会だから疲れますし、こんな時くらいは休めるなら休むのがいいのでは、と思います。

 

シューズ間違えた……

当日は5時起きして早めに現地入り。

65kmの部のスタートとなる休暇村多目的広場の駐車場着、6:50。

スタートは9時なので、本来はこんなに早く来る必要はありません。ただこの駐車場は規模が大きくないので本当に停められるか不安だったんですよね。今回は初回なので何が起きるか分からず、駐車場が一杯になって混乱しているうちにスタート時間が迫り……なんて事態が発生してそれに巻き込まれるくらいだったら早く停めてしまおうと思ったわけです。

なお、結果的には今回は何とか全員無事に停められたようでした。

 

会場で時間を持て余すのももったいないので、会場隣の中瀬湖を散策。裏磐梯は湖沼が多くて、湿地好きにはたまりません。

今日のシューズはこちら、サロモンのスピードクロス4。トレランシューズなのでこうした不整地の散策にはもってこいです。

ところで、今日はロードの大会ですよね。

……なんでトレランシューズを持ってきたんだ……

 

家を出るときに最初は普通のランニングシューズを手に取ったのですが、「おっと、間違えるところだった」と思ってトレランシューズに替えたんですよね。いや逆だろ!

なんでこうなったかですが、恐らくOSJさんのレース=トレラン、という図式が頭に染みついていたんだと思います。他の大会は全部トレランですしね。

トレランシューズでロード65kmは足裏への大ダメージが確実ですが、もはやどうにもなりません。これでいけるところまでいくしかない。

 

スタート時刻が近づいたので再び会場へ。100kmのランナーさんたちが次々と通過していき賑やかになっていました。では、我々も行きましょうかね。

9:00、今日のレースがスタートしました。

 

脚が重い!

今日のコースはこちら。(リタイアの37kmエイドまで)

裏磐梯から磐梯山ゴールドラインを上り、最高点の八方台を経由して磐梯山の南側に抜け(ここでリタイア)、猪苗代湖に出た後に市街地に戻るコースになっています。(第一関門のところで標高が一回落ちているのはGPSロストで、こんな谷はありません)

ご覧の通り磐梯山ゴールドラインのアップダウンが激しいので、ここをどう抜けるかが前半のポイントになるかと思います。

 

ではいきましょうか! と言うことで走りだしたのですが……

脚が重い!なんだこれは。

日常生活では先週のウルトラの疲労はまったく感じなかったのでもうすっかり回復したのかと思いきや、脚にはバッチリ疲労が残っていたようです。うおお、脚が鉛みたいだ……

しかしもうレースは始まってしまったのでどうにもなりません。フラフラと進んでいきました。

市街地を抜けて……

磐梯山ゴールドラインに入ります。

ここからは11.5km地点の八方台駐車場まで完全な上り。とはいえ車が普通に通る道路ですから傾斜はそこまではきつくなく、脚力のある人は走っていけると思います。

私はこれ幸いとばかり歩いて上りました。歩きだと疲労感が出ないので気楽で、周囲は新緑だし風は心地いいしで、この区間は楽しかったですね。

10:47、標高1,194mの八方台駐車場に到着。スタート地点の標高がだいたい820mくらいなので、370mほど上ってきたことになりますね。

 

景色が最高

この八方台が本日の最高地点になります。ここから20km地点にある第一関門までは完全な下りに。溜め込んだ位置エネルギーを運動エネルギーに変えていきましょう!

周りのランナーさんたちも一斉に走りモードに突入します。

眼下に猪苗代湖を眺めながらのこの下りは、疲労など忘れさせるほどに本当に気持ちが良かったです。

空を見上げれば日暈と環水平アークがお出迎え。こんなにはっきり見えるのは珍しいです。こんな幻想的な眺めの中で走れるとは幸せですね。

この先、湖畔までいくことになる猪苗代湖がだいぶ大きく見えてきました。

終始こんなふうに景色が良いので、立ち止まって記念撮影されるランナーさんもたくさんいました。レース後の感想を見てもこの区間は好印象だったようです。

 

20km地点、第一関門であるアルツ磐梯着、11:45。(閉鎖は13:00)

単純に考えれば残り45kmを8時間強で進めばいいので、そう考えるとかなり余裕に思えますね。もちろん順位は後ろの方なのですが、リザルトを見ると私より遅くここを通過したランナーさんが何名もゴールされているので、その意味でもここまでは悪くない経過だと思いました。

 

今日も灼熱

しかしそんな余裕もここまで。

時刻はお昼を過ぎ、一日で一番暑い時間帯に差し掛かりました。

標高を下げてしまったのでその分の気温上昇も併せて、この頃から暑いな……と感じるようになってきます。しかも予報では曇りだったはずの空はすっかり晴れ渡り、日差しにじわじわと炙られる始末。こりゃたまらん。

高地なので気温そのものは先週の三浦みたいな暑さではないんですけど、日差しはこちらの方がむしろ強い気がします。

運営側も考えていてくれていて、25kmのウォーターステーションには被り水を用意してくれていたんですけど、なぜかスルーしてしまったんですよね……

次のエイドは37kmと遠いうえに、三浦とは違って道中での補給が全くできないので、暑い、暑い、水をくれ……と思いながらフラフラ歩いていきました。

なので翁島駅の先で自販機を見たときは天の助けだと思いましたね。

リカーショップうかわさん、ありがとう! あなたのおかげで変なところでリタイアせずにすみました。

こんな感じで、街中に戻るまではコンビニはもちろんのこと自販機ですら希少です。エイドでちゃんと補給していきましょう。

 

そんな感じで37kmのエイドを目指して進んでいったわけですが、この頃になるとトレランシューズでロードを歩き続けたダメージが出てきて、足裏が全面的に痛くなってしまいました。

それでも歩けないほど痛いってわけではないので、猪苗代湖の湖畔コースも見てみたいし、せめて47kmの第二関門までは行こうと思って進んでいきます。

ところが、先週のダメージなのか何なのか、今日は先週に比べれば暑さはまだマシだと思うのに、頭がグワングワンしてきて吐き気が止まらなくなりました。ありゃ、これは熱中症では……

いきなりこんな路上でぶっ倒れるわけにもいかないので日陰で休んだりしながらだましだまし進んでいきます。たまにコース誘導しているスタッフの方と会うのですが、前後のランナーには「頑張ってください!」と言っているのに、私だけ「大丈夫ですか?めまいとかないですか?」と言われるので、(自分ではしっかり歩いているつもりなのに)何かはた目から見て変だったのだと思います。

 

そんな状況でしたので、37kmのエイドでリタイアを申告しました。

故障などで同じくリタイアされた方々と一緒にゴール地点まで運んでもらい、今日の旅はこれで終了。早いランナーさんはすでに(100kmの部でさえ)ゴールされていましたので、表彰式を見届けてから会場を後にしました。

 

大会を振り返って

まず結果としては残念でした。今回は初回なので(つまりレポがないので)来年以降に参加される方のために65kmのゴールまでのレポを書きたいと思っていて、それが成し遂げられなかったのは無念です。ただまあ、実力値で見れば三週連続でウルトラを完走できる走力などないですから、この結果も当然だよなという気もします。

さて、大会の内容についてですが、さすがはOSJさんだけあって初回にもかかわらず大会自体に何か不備は感じませんでした。コースは分かりやすいですし、スタッフさんも多く、エイドやウォーターステーションの数も必要十分だったと思います。私は例によって自販機に救いを求めていましたけど、普通の方はエイドだけで補給は十分だと思います。(100kmも65kmも後半の市街地までは自力での補給はできないので、エイドでの補給はしっかりしていくことをお勧めします)

100kmは過酷ですが65kmは後半全歩きでもゴールできるタイム設定になっていますので、ウルトラの入門としてもいいレースだと思いました。

 

来年も同じコースになるかどうかは分かりませんが、もし来年も開催されて難易度が同じくらいであれば、ぜひ65kmの部にリベンジしてみたいと思います。次はレース翌日も休みにして、ゆっくりと観光も楽しんでみたいですね。