2022年5月7日。
GW2戦目は軽井沢のトレランに参加してきました。
ミドルの部への参加ですが、今の自分にとって21kmは決して簡単な距離ではないのでした。
暑いのか寒いのか
会場となる軽井沢プリンスホテルの駐車場に着いたのは9:00。受付が9:30までなので結構ギリギリでした。
誓約書や体調チェックシートを提出してゼッケンを受け取ったら後はスタートまで待機。
さすが軽井沢だけあって風はとても冷たく、しかし日差しは強烈なので、日影はめちゃ寒くて日向は超暑いという状況。半袖Tのみのランナーさんが多かったこともありアンダーを脱ぐかどうか悩みましたが、結局着ていくことにしました。結果的にはこれで正解。
10:00、今日の山旅が始まりました。
山道で大苦戦
今回の大会はKTF(北信濃トレイルフリークス)さんの運営。ということでKTFさんお約束のゲレンデ登りからスタートです。
今日のコースはこちら。
前半三分の一が山ゾーンで、そこから少しロードを走り、後半は全て山です。トレイル比率がかなり高めのコースでした。
ゲレンデを登り終えると山に入ります。
しかしここで大渋滞発生。
何かと思ったら、トレイルはシングルトラックのうえに地面がザラザラで滑りやすいので、斜度のきつい下りで慎重になるあまり列が詰まってしまうようです。この先でも何箇所か同じように詰まる場面がありました。
ミドルの部の制限時間は7時間。いくら私が遅いと言っても21kmで7時間なら余裕でしょと思っていましたが、こうしてしばらく進めないでいると少し焦ってきます。大丈夫かな……
ゲレンデトップからは基本的に下り基調。
序盤は走りやすい下りになっています。新緑が綺麗で楽しい!
……しかしそんな喜びも束の間。
KTFさんのレースではお馴染みのこの看板、他の大会では(確かに落ちたら危ないが)よそ見でもしていない限りまず落ちない場面がほとんどだったのですが、この大会ではトレイルが細い上にザラザラなので、逝くかどうかはともかく本当に落ちそうなところが多かったです。
私のトレランシューズはちゃんとグリップしてくれていたんですけど、ランシューで来ていた人が目の前で何度も転ぶので自分も慎重になってしまい、ペースが上げられませんでした。この大会についてはランシューでの参加はNGだと思います。
(この写真は簡単なところですが)痩せ尾根かつ急降下が続くトレイルに大苦戦。結局ほとんど走れず、序盤6kmで2時間も使ってしまいました。やばい!
観光名所めぐり
6kmからは中尾川沿いの林道を行きます。あー、やっと平和な道になった……!
余談ですが、この林道に入るところのスタッフさんが「エイドまであと9kmです!」と案内してくれていて、確かにエイドは15km地点にあるのであと9kmと言うのは正しいのですが、まだ9kmもあるのか……と笑えてきてしまいました。
上位陣は2時間かからずに15km進めてしまうからいいとして、私のような最後尾組だと4時間ほどかかりますので、飲み物は必ず携帯することをお勧めします。
林道をしばらくいくと18号線に出て、峠道をくねくね走っていくと……
おっ、これは……!
ということで、ここからは碓氷峠の名所であるアプトの道をいきます。廃線跡をたどるこの道、いつか来てみたいと思っていたのでこんな形で実現できて嬉しかったです。
トンネルの中はこんな感じ。ひんやりしていて、今日は寒いくらいです。
実際はもう少し暗いですけど、照明があるのでライト無しでも問題なく進めます。軽い下り勾配なこともあって気分良く走っていけました。
廃線跡と言えばこのめがね橋は外せませんね。”映え”を重視する方はぜひ向こう側から撮影してみてはどうでしょうか。私は疲れていたので手抜きで裏側からですみません……
ここでアプトの道とはお別れです。
新緑の旧中山道
アプトの道を終えると、エイドまでは旧中山道を進みます。中山道ということでそれなりに道っぽいのかな?と思っていましたが……
何のことはない、ただの山道です。おい何だよ!(笑)
ただ序盤を越えると道幅が広くなり、そうなるとこの道の良さが分かってきます。
かって街道だっただけあって段差がなくて歩きやすく、斜度もちょうどいい緩さ。アプトの道からエイドまでは600m登るのですが、水平距離が5kmもあるのでそれほど頑張っている感なく進んでいけます。上りなので私は早歩きでしたけど、ここをどれだけ早く走れるかどうかが勝負の鍵だなあと思いました。
最後の急登を越えて、14:06、まずは第一エイドに到着。
制限時間の15:00は無難に切り抜けられました。
最後の登りは何回あるの!?
このエイドと、そのすぐ先の旧碓氷峠がミドルでは唯一の補給地点です。自販機もトイレもここにしかないので残り区間に向けて準備は万全に。
では残すところあと6km、最後のひと踏ん張りといきましょうか。
この旧碓氷峠の標高が1,200mなのに対して会場は標高900mちょいなので、単純に考えれば300mの下り。なのでこのセクションは余裕でしょ、と皮算用していたのですが……
実のところ、全然余裕ではありませんでした。
というかね、登りが多いんですよ!ほんとに下り基調なのかここは!?と思うくらい何度も何度も嫌になるくらい上り坂が出てきます。「ここが最後の激登り!」という看板の先にまた長い上り坂があったりしてメンタルはボロボロ。
もちろん下りもあるのですが、下りは下りで結構急斜面なのですよね。なので今の脚力ではせっかくの下りもうまく活かせませんでした。この頃になると空はすっかり曇ってしまって、スローペースでは寒かったです。アンダー着てきてよかった……
最後はギャラリーも多いので何とか走っていって……
スタートから5時間23分13秒、苦しくも楽しい山旅が終わりました。
男子356人中341位でのフィニッシュ。制限時間が7時間なのにこの順位ということは、参加者の平均レベルは高かったのかなと思います。
大会を振り返って
まずシンプルに今日のレースの感想を言えば「楽しかった!」です。
最後こそ曇ってしまったものの、中盤までは陽光に照らされた新緑が目に鮮やかで、フィトンチッド溢れる森の中を走っていくのがとても気持ち良かったです。自分は新緑の時期の山が一番好きなので、これが山の良さなんだよ!と嬉しくて、精神的にだいぶ助けられた気がします。アプトの道など、観光スポットを通れたのも楽しかったですね。
一方、山セクションで苦戦したのは予想外でした。
私はランナーだと思っていないのでロードや林道が遅いのは気にならないんですけど、山は自分のフィールドなので、特に下りで遅かったのはちょっとショックですね。
この大会の主宰であるKTFさんにはこれまでに「経ヶ岳バーティカルリミット」「モントレイル戸隠マウンテントレイル」「志賀高原エクストリームトレイル」そして「平尾富士トレイルランニングレース」と何度もお世話になってきましたが、これまでのレースは全部根性がモノを言うコースになっていて、そこまで山のテクニックは要求されませんでした。(つまり、私と上位陣との差は単に走力・体力の違いだという認識でした)
でもこの大会は山を走ることにどれだけ慣れているかが問われるな、という印象です。早い人はこのミドルの部をなんと2時間切りでゴールしているので、序盤のあのスリッピーな下りも突っ走っているのでしょうけど、正直どうやって走ってんの!?と思うんですよね。自分はあそこはとても走れないので…… これは本当に技術だと思うので、その意味で上位の方々は素直に尊敬します。
ともあれ、トータルではとても充実した一日をもらえました。いつも楽しい大会を提供してくれるKTFさんには本当に感謝です。また機会があればぜひ参加させてもらおうと思います。
さて、次戦はこの大会翌日の鹿沼さつきマラソンです。自身初の連戦で、とても走れるとは思えませんが、果たしてどうなることやら。
余談
自分はランナーだと思ってないし、単に「走る」のは苦行でしかないし、マラソンが楽しいとも全然思ってないけど、
— K-TARO (@ktaro_77) 2022年5月7日
何時間も休みなしで走り続けてようやくゴールできた時に、もう走らなくていいんだ!座っていいんだ!と思えるあの瞬間の解放感は最高すぎる
あれが味わいたくて走ってるのかも pic.twitter.com/Dku6mhLr8Z