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登山とマラソン、ときどきゲーム

推し事、はじめました。Vol.1

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最近すっかりマラソンブログと化しているこのブログですが、今日は声優の立花日菜さんの話をします。軽率にファンになっちゃって追っかけを始めたらいろいろ大変で、でもそれ以上に……というお話。

登山とかマラソン関係で読んでいただいている読者の皆様にはすみません。今回のはスルーしてください。

 

まず「推し事」って何?

そもそも「推し」という言葉自体が耳慣れない方も多いかと思います。「推し」とはもともとは、例えばあるアイドルグループの中で自分の一押しのアイドルを「推し」と表現したもので、今ではもっと広義に「好き」だったり「応援している」対象を表すのに使う言葉です。

そして推し事とは、その推しに関するファン活動全般のことを指します。

  

何を語りたいの?

これまで私はアイドルや歌手などにそこまで執着がなく、ファン活動とは無縁でした。 ですが、こうして(声優さんですが)追っかけを始めてみて、初めて分かったことがあります。それは、追っかけって本気でやろうとしたら凄く大変なんだ、ってこと。こんな世界もあるんだ……みんなよく続けられるな……!と驚いたので、それを言いたかったのが一つ。

次に、そんな苦労をしてでも推し事をするのには訳があるよ、ということを話したかったのが二つ目。心の底から応援したいと思わせてくれる人に出会えたので、その人の魅力が少しでも伝えられればいいな、と思いました。

そして、この活動量たるやマラソンにも匹敵するほどなので、書き残しておきたいな、と思ったのが三つ目でした。Twitterでは触れているんですけど、Twitterは記録を残しておくのには向いてないんですよね。

なので、この記事は連載になります。今回はVol.1ということで、2019年の推し事について書いていきますね。

 

※しかし、書き終わってから見直したら、前二つは全然伝わらない内容になっていました……ただひたすら立花さんが可愛いとしか言ってない……

 

立花日菜さんについて

最初に、私の「推し」である立花日菜さんについて軽くご紹介。

冒頭で書いた通り、立花さんは(株)アーツビジョン所属の新人声優さんです。今年でデビュー3年目になりますね。2019年はメリーガーランドやアイドルマスターシンデレラガールズ(久川凪役)、CUE!(丸山利恵役)と主にソシャゲのキャラクターを担当されていました。そして今年はTVアニメ「推しが武道館いってくれたら死ぬ」の市井舞菜役として遂に地上波デビュー!新人ながら着実に人気を広げられている声優さんです。

どのような雰囲気の方かは、ご本人のTwitterを見ていただければ何となくわかるかと思います。Twitterはこちら↓

twitter.com

 

ファンになったきっかけ

だいぶ説明が長くなりますが、ご容赦ください。

私はかれこれ3年ほど前から「アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ」というスマホ向け音ゲーで遊んでいます。このゲームに出てくるアイドルには声優さんが声を当てており、年に数回リアルで行われるライブには、その声優さんたちが出演されています。 

そのライブですが、2019年も7thLiveツアーとして、9月に幕張、11月に名古屋で公演が行われました。ただ私は声優さんにはそこまでの興味はありませんので、ゲーム内で自分の好きなアイドル(役の声優さん)が出る2020年2月の大阪公演にのみ参加すればいいや、と思っていて、 どちらも見送りました。いや、見送ろうとしていました。

 

しかし、各公演2日ずつあるライブのうち、幕張初日が終わった時のこと。

この夜のTwitterのタイムラインは、ライブに参加したフォロワーさんの感想で溢れていました。それをいつものように見ていたら、ふと、「miroirの演者さんが自主練して頑張って、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた」という感想が目に留まりました。

このmiroirとは、久川凪・久川颯という双子アイドルで結成されたユニットの名前です。この二人は最近になって実装されたアイドルなので、ライブ参加は今回が初。なので私はこの二人のうち、久川颯役の長江里加さん(りかちまる)だけを知っていて、凪役の声優さんはどなたか知らない状態でした。しかしその長江さんはニコ生で拝見した時にとても好印象だったので、長江さんがそんなに頑張ったのなら見に行かないのは失礼だな、と思ったのです。

 

なので幕張公演二日目は急遽参戦することに。参戦するといってももちろん今から現地のチケットは取れないのですが、幸いなことにライブの様子は全国の映画館でライブビューイングとして配信されていて、そして栃木の上映館であるMOVIX宇都宮は、当日でもチケットが余っていたりするのでした。

 

そうして見たmiroirのパフォーマンス……

先ほど述べた通り、当初は私は長江さん目当てで劇場に足を運んだのです。なので凪役の立花さんの最初の挨拶は記憶にないですし、初めの頃の曲で立花さんが映った時も、大変失礼ながら「へぇ、凪の中の人可愛いじゃん。でももっとりかちまるを映してね!」と思っていました。

ただ……O-Ku-Ri-Mo-No Sunday!の頃からだったでしょうか。私はふと、立花さんのことを新人だと思って見ていなかった自分に気がつきました。

私はこれまで、シンデレラのライブで何度も新人さんがライブデビューする姿を見てきました。そして、そうした新人さんにとっては初めてのライブがいきなり数万人規模という状況なのですから、緊張するなというのは無理な注文。やはり慣れているベテランに比べるとちょっと危ない場面も垣間見られて、頑張れ~!と思いながら見ていたものです。

でも、この日の立花さんのパフォーマンスからは、そうした新人さんならではの危うさが一切感じられませんでした。歌も振り付けも、それほどまでに完璧でした。

 

そして、miroirに魅了されながらライブが終わって、最後の舞台挨拶の場面でのこと。

「私、今日、すごく緊張してて……」と、大粒の涙をこぼしながら言葉に詰まってしまった立花さんの姿を見たときに、ああ、この人は新人さんなんだった、と改めて実感するとともに、”自主練を頑張ってきた”ということの意味がすっと胸に入ってきました。

初のライブがこんなに大観衆を集めての中でのもの、その緊張やプレッシャーたるや想像に余りあります。そんな中で、とにかくライブを成功させたいという想いで真剣に頑張ってきたのでしょう。そしてその結果を、今日の素晴らしいパフォーマンスという形で私たちに見せてくれた……そんな立花さんの涙を見たときに、こんなに頑張れるということ、こうして真摯な姿勢で物事に向き合えることが、人をこんなにも素敵に見せるのだと初めて知りました。そして、この人のこの努力は、この姿勢は報われてほしい、と強く思いました。

 

こうして、この日から立花さんは私にとって「応援したい声優さん」になったのです。

 

推し事の始まり

翌朝。昨夜のショックも覚めやらぬままに私は立花さんのイベントのチェックを始めました。とりあえず今から参加できるイベントは全部参加してみたいな、と。

そしてこの時点で、年内に参加できるイベントは以下のようになっていました。(もちろんチケットが取れれば、です。ちなみにチケットは幸運にも全て取れました)

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ここで、今にして思えば、12月はCUE!や推し武道などイベントがたまたま重なったのでこんなに過密日程なんだと理解できます。しかし、この時はまだ人生初の「追っかけ」を始めたばっかりだったので、声優さんってひと月にこんなにイベントが一杯あるんだ!?と驚きました。週末が全部潰れるじゃん、こりゃ、追っかけだけでも大変そうだぞ……!と。

唯一の救いはイベントがすべて東京で開催されること。私は栃木県民なので、東京ならまだ通えます。これが毎週京都だったり大阪だったりしたら死んでしまうところでした。

ともあれ、申し込めるイベントはすべて申し込んで、最初の11月のイベントを待ちます。9月にすっかり魅せられてから二ヶ月。この間はずいぶん長く感じたものです。

 

始まりのステージはサンシャイン

そうこうしているうちに、11月17日がやってきました。この日は、初めて立花さんに直接お会いできる記念すべき日です。

今回の会場は池袋サンシャイン・噴水広場。 この広場は4フロア分の吹き抜けになっているのでどこからでも見られますが、少しでも近くで見たくて、朝7時からの優先席券の列形成に間に合うように現地へ。自宅を朝3時発で、車と新幹線を併用して何とか間に合わせました。

この日、立花さんはCUE!のユニットであるAiRBLUE(全16名)の一員としてステージに立ちます。AiRBLUEは11月頭にもライブを開催しているので今日が初ライブというわけではないですが、自分の中でここは登竜門的なイメージがあって、AiRBLUEもここから羽ばたいていくのか……とちょっと感慨深いものがありました。

そして14時からのライブで初めてカメラ越しでない立花さんを見たわけですが……

なんかもう、声が出なかったですね。思っていたのより何倍も可愛くて……!

 

今の自分が言っても説得力がないですが、9月のライブでは見た目の可愛さに惹かれたわけではなかったのです。いえ、もちろん可愛いなとは思いましたよ、思いましたが、あの時はひたむきさに惹かれたのです。(さすがにただ外見が可愛いだけでファンになるほど私はチョロくはないのだ……)

でもこの日はもう本当に可愛い!という印象がとても強かったです。シンデレラの時はやはり緊張している感もありましたが、AiRBLUEは同世代のユニットで付き合いも長いためか余裕も見えて、ライブの合間では3Fの観客にまで手を振っていたりして、もうその仕草の一つ一つが可愛いとしか表現のしようがなくて…… カメラ越しでなく生で見たインパクトは絶大でした。

こうして、満足というよりも可愛さに圧倒されたというか、半ば放心状態で帰途についたのでした。

 

リラックスした雰囲気が感じられたリリイベ

そして12月へ。12月は最大4回も立花さんにお会いできるというとても贅沢な月でした。

最初は12/8に開催されるCDのリリースイベント。ですが、その前に……

この日は朝に栃木で10kmマラソンがありましたから、その大会に出場してから東京・港区のポニーキャニオンへ。

このマラソン大会との両立が忙しさに拍車をかけています。12月の週末はすべてマラソンが入っているのに、そこに立花さんのイベントが重なってきたんですよね。マラソンはエントリーしたからには出たいですし、かといって立花さんのイベントをスルーするのはあり得ません。どっちも取りにいかねば……!

とはいえ、この日は10kmマラソンですし、大会会場が自宅近くでしたのでまだ余裕はありました。

この日はAiRBLUEの中でも立花さんが所属している4人グループ「Moon」での登壇。気心の知れた仲間とのステージとあってか、前回の池袋よりもさらにリラックスした雰囲気で、とても和やかな印象のイベントになりました。最後の立花さんの挨拶にはちょっと感動。さわやかな気分で家路につくことができました。来てよかった!

 

ハーフアップツインが可愛すぎる! 推し武道トークショー

さて、ここからいよいよ忙しさが増してきます。

この日は東京・千代田区の科学技術館で、1月からTBSで放送されるTVアニメ「推しが武道館いってくれたら死ぬ」の先行上映会&トークショーがあります。

しかし、今日はその前に茨城でハーフマラソンを走ってこなければなりません。しかもハーフのスタートが10時40分と遅いので、ハーフを走り終えて(さすがにシャワーも浴びないのはあり得ないので)温泉に寄り、そこから宇都宮駅に行って新幹線に乗る……というのは時間との戦いでした。

道中が渋滞していたりして死ぬ思いでしたが、なんとか新幹線には飛び乗れて現地へ。この日は本当に慌ただしかった……

ただそんな苦労をしても、見返りはそれを遥かに上回るものでした。

この日、立花さんはキャラクターの市井舞奈に合わせたハーフアップツインにしていて…… 隣のファイルーズあいさんとの相性が良かったのか緊張されている様子はなく、かといってAiRBLUEと一緒にいるときほどには前面に出てくる感じでもなく、いい意味で少しおしとやかな印象で、これまでとは違う大人びた雰囲気でした(”塩対応”Tシャツは見なかったことにすれば)。

この日は運が良くて席が前から4列目でしたから、すぐ目の前に立花さんがいて、そしてその立花さんはハーフアップツインが驚異的に似合っていて、今までに見たことのない雰囲気で……

この日のことは今でも思い起こすとドキドキしてしまうくらい。自分の中ではずっと「綺麗」と「可愛い」は両立しないもので、綺麗だと思った人を可愛いと思うことはないし、可愛いと思った人を綺麗だと思ったこともないのですが、この日の立花さんを見ていたら、初めてこれが両立できる人に出会ったかもしれない、と思ったのでした。

ちなみに当日はこちらが緊張してしまって、目も合わせられない有様でした。あー、せっかくのいい席だったのに!!

ともあれ、この日にこのイベントに参加できたことはとても幸運でした。この日でますます立花さんに魅せられた気がします。

 

惨敗!コミケサイン会

さて、忙しい日々はまだまだ続きます。

次のイベントはコミックマーケット97でのサイン会。サイン会自体は29日ですが、サインがもらえるのは先着100名だけ、そして立花さんの人気(この時点でTwitterのフォロワー3万人超)を考えると、始発で乗り込まないことには安心できません。

栃木からの当日参戦では話にならないので、28日は現地で前泊。

ちなみにこの後の予定はというと、29日がサイン会、30日が熊谷で10kmマラソン、31日が年越しイベント、1日が初日の出登山でした。えっ、俺の冬休みはいつなの? 休み、休みをください……!

で、そのコミケですが、残念ながら結果は惨敗でした。

始発最前列でもサイン券を勝ち取れないほどの圧倒的人気で、私はブース前にたどり着けすらしないうちに完売のアナウンスが。ああああ、無念だ……!

立花さんの人気が高いのはファンとしては喜ぶべきところなんですけど複雑な気分。サインが欲しいわけではないのですが、こうやって推しと直接言葉を交わせるチャンスを逃したのは本当に悔しいです。今後、こんな機会はもうないかもしれないと思うと余計に。

でも、負けは負け。仕方ないですね、切り替えていくしかない。

 

幸せな年越しイベント

そして大晦日は年越しイベントでした。あ、その前に……

30日のマラソンでは自己ベスト更新!

前夜に全然寝られなかったので体調は最悪でしたが、気合で押し切りました。やったね! この頃になると体力はもう底を打っていて、それを気力で何とかごまかしているような状態でした。

 

さて、それでは大晦日はふたたび東京へ。23時15分から豊島区・萬劇場で開催された「SEASIDE COUNTDOWN FESTIVAL 2019⇒2020」への参加です。

この日は初めてのファンレターも書かせていただきました。緊張しました……

※ちなみになぜ冬山装備を持っているかというと、このイベントが終わったら山に直行するからです。まだまだ過密日程は終わらないのだ。

 

f:id:k-taro77:20200122220442j:plain会場はこんな感じ。席は最後列でしたけど、ここはチケットが取れただけでもラッキーと思わねば。なんせ、推しとの年越しですからね。「俺は推しと年越ししたけど、君は?(ドヤ」って一年間言い続けられるわけです。こんな幸せな経験はなかなかないでしょう。それにこの距離でも、今日の(今日も)立花さんが可愛いのははっきり分かりました。凄いね、可愛いは正義!

 

そしてこの日は、立花さんが「誰かの演者さん」ではなく、立花日菜さんという一人の人間としてステージに立った初めての機会でもありました。その意味でも今日は貴重。先輩との共演ということで、登壇した立花さんを見るとちょっと緊張気味かな、という感じでしたが、隣に盟友の村上まなつさんがいたことは心強かったのではないかと思います。 いつもは見られない素の発言がいくつも聞けて嬉しかったですね。

2時間15分のステージはあっという間に終幕し、推しと新年を迎えられた喜びに浸りながら、会場を後にしました。

 

2019年の推し事を振り返ってみて

こうして2019年の追っかけは終わり。こうして思い返してみても、チケットが全部取れて、こんな頻度で推しに会えたことは本当にラッキーでしたね。

ただ……

こうして誰かのファンになるのも、追っかけをするのも、推し事と称するのも初めての経験なので、今はまだ「応援する」ということの意味は掴みかねています。

イベントに参加するのは自分が立花さんに会いたいからだし、CDを買うのは自分が立花さんの歌を聴きたいからです。こうして動作の主体が自分であるうちは、応援というよりは単に自分がしたいことを(自分のために)しているだけでは?という感がぬぐえません。う~ん、"応援します!"って口で言うのは簡単だけど、応援って何だろう……

なので、2020年は推しのために何ができるか、もう少し考えていきたいと思いました。少しでも推しの力になることができるようになればいいのですが。

 

それと、推し事のゴールについては↑に書いた通りです。いずれ推しと関わることができなくなるその日まで、少しでも彼女の魅力を広く伝えて、一人でも多く彼女のファンを作って、そして彼女が夢に向かって歩く手助けがほんの少しでもできたらな、と思っています。

 

最後に、こうして四か月間を振り返ってみて、やはり自分の人生には何か夢中になれる好きなものが必要なんだな、と改めて思いました。

2017年に「君の名は。」にはまって49回も映画館に通い、関東近郊の映画館を行脚したり、仙台まで監督の挨拶を聞きに行っていたときもそうでしたが、こうして熱中できるもの(今回は人ですが)があると、日々の生活に張りが出ます。登山やマラソンのような趣味は、一日中それだけを考えていられるような「好き!」というものではないので、それ以外に何かが欲しかったんだな、と気づきました。立花さんのおかげで、今は日々がとても楽しいです。

 

さて、2020年もイベントは続きますよ。今は1/24に開催される推し武道の振り返り上映会に向けて、二回目のファンレターを書いています。伝えたいのは感謝の気持ち。推し事を始めて、人生はこれまでよりずっと楽しくなりました。それをうまく伝えられるように、今日も下書きを前に、ああでもない、こうでもないと試行錯誤しています。なかなか言葉が出てこないのがもどかしいですけど、これもまた推し事の楽しさなのかも。