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登山とマラソン、ときどきゲーム

第6回 上州武尊山スカイビュートレイル30

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2019年9月22日。

今年も秋のトレランはここ上州武尊山の裾野でスタート。

少しでもいいから、去年の自分を越えよう。そんな気持ちで臨みました。

 

この大会に参加するのは去年に引き続き二度目。ですので詳細は去年の記録をご参照ください。今回は大会の経過をメインに書いていきます。 


k-taro.hatenablog.com

 

なお、この大会は私が出場した30(約32km)の他に、70(約75km)、140(約140km)という部門もあります。去年は曲がりなりにも30を完走していますので、今年は70に……とも思いましたが、70は「過去3年以内にトレイルランニングレースの30km以上の種目を2レース完走していること」という出場資格があるので私は出られませんでした。それに改めて70のレース概要を見ると累積標高差が4,500mもありますね(30は1,800m)。すみません、調子に乗ってました、とても無理(^-^;

 

さて、では当日の様子です。

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トレイル30のスタート地点であるオグナほたかスキー場着、6:25。

三段ある駐車場のうち、この一番上の駐車場はだいたい6:45頃には埋まります。そのあとに来た人は二段目、三段目に誘導されるので停められないことはないですが、二段目はともかく三段目はだいぶ下で、受付、荷物預け、スタート待ちなどで何度も往復するのはつらいかも。なるべく早めに来るのをお勧めします。

 

7時になったら受付へ。今年は不備がある人が多くて少し時間がかかっていました。30は必携品のチェックこそないものの、受付には参加はがき、健康状態に関する自己申告書、携帯電話、身分証明書、健康保険証が必要なのでお忘れなきように。

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なお、今年はザックをサロモンのSKIN PRO 15 SETに変更。普段はグレゴリーのルーファス8なんですけど、この大会は必携品が多くてギッチギチになるんですよね。15はちょっと大きかったですが、収納に気を遣わなくてすむので楽でした。

 

さて、今日は台風の影響で曇りのち雨の予報。朝から降ったら嫌だな……と思ってましたが

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片品村の空は見事な秋晴れ。

このまま最後までもってほしいところですが、果たしてどうなるでしょうか。

 

ゲレンデで膝を削られる

9時にレーススタート。 

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コースは最大斜度26度のゲレンデから始まります。かっ飛んでいく先頭集団を尻目にノロノロ歩いていきますが、それでも汗がボタボタと。 

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でも、登り切ればこの展望(^-^)

30では展望が開けている場所が少ないので、シャッターチャンスは逃さずに行きましょう。 

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さて……

登りはいいんですが問題はこの下り。斜度は32度なので走るのには急すぎますし、地面は砂なのでスリッピーで歩くのもままなりません。転倒者も続出(^-^;

自分は膝でブレーキをかけながら降りていたのでここで膝が死にました……

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そうして降り立ったのはスタート地点(笑)

ITARのポイントの都合なんだと思いますが、ゲレンデをぐるっと回ってスタートに戻るようなコースレイアウトになっています。ここまで3.5km走っているのに、スタート地点からの直線距離は100m。悲しい(^-^; 

 

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さて、スタートから今度は100mの急登を抜けると、8km地点まで470mほど下ります。相変わらずここは楽しい!快調に走っていけました。

 

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8kmからはしばらくゆるやかな登り。

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去年「もし来年も出場するなら、次はぜひとも走ってみたいところ。」なんて書きましたが、今年も登りは歩いていくことにしました。去年は最後の方はもう歩くのすらままならなくなっていましたからね、今年は後半も走れるように体力は温存しておきましょう。

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11:16、12km地点の赤倉峠エイドに到着。去年より14分短縮できていてテンション↑。

去年はここでちゃんと補給しなかったのも敗因だったように思うので、今年はちょっと長居。コーラ、パン、おにぎり、マカロニスープをいただきました。エイドの皆様、ありがとうございました!

 

ここからが正念場

さて、ここまでは序章。13.5kmまで林道を下ったら、いよいよ30の山場に差し掛かります。

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26kmのウォーターステーションまでひたすら続く山道。

登りは普通に登山道なので私ごときが走れるわけもなく、途中までは道が沢沿いについているため展望もありません。

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なので、去年はこの区間で体力も気力も尽きたんですよね……

 

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でも、今年はそれなりに元気でした。

相変わらず走れるのは下り坂だけ。でも登りでも止まらずに歩き続けられましたし、適宜行動食を採ってエネルギー切れを防ぐように心がけたりしました。

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そして何より、今日はずっと薄日が差していたのが大きかったですね。

私はランナーでなく山屋ですが、山屋と言えど曇りや雨の時の樹林帯歩きは楽しくなく、気分が陰鬱になるので嫌いです。でも今日は暑すぎない適度な日差しで、爽やかな森林浴の気分!このおかげで、だいぶ前向きな気持ちになれました。

 

20~22km付近にある小刻みな急登では足が攣る、攣る!とか思ってましたけど、それも何とか乗り越えて……

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14:18、ウォーターステーションのエイドに到着。去年のタイムは覚えていませんが、確かここですでに6時間を超えていたのでだいぶ縮められているはず。

皆さんここで休憩されていましたが、私は休まずに先に進みます。休みたい場所はこの先にあるんですよね。ということでひと登りして……

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雨乞山(1,068m)山頂へ。

ここは30のコース内で最高のビューポイント。去年は曇っていて何も見えませんでしたが

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おおお、今年は結構いい感じだ!

写真ではパノラマ感が出ないですけど、武尊山から赤城山、谷川連峰まで180度の展望が広がっています。低山にしては望外の眺め。

去年は皆さん無言で通過されていましたけど、今年は歓声が上がっていて、自撮りも盛んに行われていました。

 

走って終われる楽しさ

雨乞山を越えれば、あとは下りだけ。去年の記憶だと出だしは急降下だったのですが、冷静に見てみるとそこまでではありませんでした。(コース中で一番の急降下は雨乞山手前のピークからの下りで、ランシューで参加されていた方々は(滑って)怖い、怖い!と連発されていました。トレランはやっぱりトレランシューズで参加した方がいいと思いますよ)

その出だしを抜ければ、あとは走れる傾斜。その区間、今年はちゃんと走っていけました。 

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走っているといっても、タイムはキロ8分~9分くらいだからほとんど歩いているのと同じ。

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でも、ここで走れるか歩いてしまうかで満足感が全然違うんですよね!

今回、ここで走れたことが本当に嬉しかったです。 あー、今年は走れた!って。

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最後はロードに出て、道の駅・川場田園プラザの脇を通り、観光客の方々からも応援をいただいて…… 

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15:20、スタートから6時間20分で無事ゴール! 

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去年は7時間34分でしたから、自己ベストを1時間14分も更新! これだけは上位陣には絶対無理な芸当でしょう(笑) しかし後半20kmで1時間縮められるって、去年の自分はいったい何をしていたのか(^-^;

この後はゴール会場そばのホテル田園プラザでお風呂に入り、さっぱりしてからバスで片品村まで送ってもらいました。

 

大会を振り返って

まずはスタッフの皆様、親身にご対応いただきありがとうございました。エイドや分岐での応援も多く、ホスピタリティが素晴らしい大会だなと思います。また、片品村、川場村で応援して下さった地元の方々もありがとうございました。本当に力になりました。

 

コースに関しては、登山とロードの中間で、まさしくトレランという印象。急なところは少なく、地面もほとんどが土なので、地力のある方は快適に走っていけるかと思います。累積標高差も約1,800mとそこまで厳しくなく、制限時間も9時間と余裕があるので、70や140のような超人レースと比べると確かに入門向けと言えそうです。

ただ、ITARのポイントレースだけあって参加者のレベルは高いです。例えば6月に出場したスカイライントレイル菅平は153/231位(66%)だったのに、今回は248/312位(79%)。後ろの方は人口密度が低くなって孤独な山歩きになりますので、それなりに練習を積んで参加されることをお勧めします。

 

個人的にはとにかく去年を越えたい!という目標も達成できましたし、何より最後まで走れたのが嬉しくて、今の自分の実力は出し切れたので、順位は悪くても大満足の結果でした。この調子で秋シーズンを順調に乗り切っていけるように頑張りましょう!